あいみょん、お前どんな恋愛してきたんだよ
女性シンガーソングライターっていう生き物たちって、どうしてこう自分の恋愛観を語りたがるんでしょうね。いや、語りたがるっていうか、それをネタにして曲書いて飯食ってんだから仕方ないことなんですけどもだ。そん中でも、売れている女性シンガーソングライターって分類すると「アイドル派」「作曲ヤバイ派」「歌詞ヤバイ派」に分類されると思うんです。その中でもアイドル派はヤバイ。絶対メンヘラでしょ。例を挙げるならmiwa。miwa絶対メンヘラ。寝落ち通話とか強要してそうじゃん。絶対付き合ったら面倒くさいタイプ。
んでタイトルのあいみょんというシンガーソングライター。いやぁ売れたねあいみょん。大体の高校生大学生あいみょんか米津玄師聞いてるじゃん。まだ米津玄師はわかる。あの顔面偏差値やら作曲の才能やらでウケるのはわかるんだ。米津玄師に関しては、詳しくは米津玄師の勢いを誰か止めろ - 煙草の煙が目に染みるを見てくれたら分かる。絶対米津玄師で生理日ズレた女いるって。ベロンベロンに米津玄師に酔って二日酔いした女いるって。
でもさ、俺あいみょんが売れた理由、あんまり分からんでいるんです。んでちょっと考えてみたいと思うんです。
貴方解剖純愛歌 〜死ね〜 / あいみょん
どう考えても歌詞がメンヘラ。いやね、この時のあいみょん、二十歳前後でしょ多分。どんな恋愛したら「貴方の両腕を切り落として」とか「貴方の両目をくり抜いて」とかいう発想出てくるんだと。いやね、あいみょんがメンヘラなのは僕別にいいですよ。あいみょんが知らない男と寝落ち通話してようが関係ないんです。1番やべーのは、これに共感してしまった、どこにでもいるサブカル女たちなんです。
多分なんですけど、あいみょんのこの曲っていうのは「メンヘラ」という言葉が流行って、手首切って「リスカ跡みて……」みたいなツイートを画像付きで載せたりとか、精神薬ガブ飲みしてこれまたツイートしちゃうとか、そういうものが「隠す」ものじゃなくて、１つの「コンテンツ」として変化したから生まれた曲なんじゃねえかな、と思うわけです。
そんなコンテンツしたメンヘラの曲が今売れているっていうことは、現代のサブカル女子たちはメンヘラに共感してるってことなんです。
この事実はね、恐ろしいことなんですって。世の中の女子高生メンヘラに共感しちゃってるんですよ？リスカという元々負のコンテンツであったものが許容されてきているんですよ？そりゃ世の中メンヘラ増えるって。
愛を伝えたいだとか / あいみょん
んで、あいみょんがすげーところは、このメンヘラ歌詞力増し増しのままメジャーデビューしちゃってるってことなんです。しかもこの愛を伝えたいだとか、男目線の曲ってところがまた凄い。男性アーティストが女性目線の曲を歌うってことはそう珍しくはないんだけど、この曲って女性が男性目線の曲を書いているっていう珍しいことしてる。これが世の中の女子高生女子大生にウケたんじゃねえかなって思う一因なんです。だって女性が思う男子像を歌にすることって珍しいけど「それわかる〜〜〜〜ｗｗｗ」って共感しやすいんです。「男ってさ、すぐ掃除の時間に遊ぶよね〜〜〜〜ｗｗｗ」「「「わかる〜〜〜〜ｗｗｗ」」」と一緒。考え方は一緒です。
今夜このまま / あいみょん
この最新曲もね、よくよく歌詞聞けばえっぐいんですよ。
だんだん息も出来なくなって
心の壁も穴だらけで
制御不能 結構不幸？
自暴自棄です
ってね。だからどんな恋愛したらこんな歌詞書けるのか知りたい。このあいみょん24歳くらいでしょ？メジャーデビューして丸くなったな、みたいに言われるミュージシャンが多い中でこの歌詞の破壊力。よくよく考えると同い年か１つ上なんです、僕と。表現力と語彙力を俺に分けて欲しい。
でもな、そんなメンヘラ感増し増しの歌詞性を受け入れて「わかる〜〜〜〜」ってなっちゃうメンヘラ女子。いやぁ怖い。だから俺は言ってるんです。売れてる理由がわからないって。普通一般層になんか受け入れられない歌詞性なんですよ。でも売れてる。分かりやすく言うと、Syrup16gが大衆に受け入れられるようなもんですからね？カミソリ物販で売ったら即完売しますよ？分かりますかこのヤバさが？
ってね、あいみょんどんな恋愛してんだよってヤバさと同時に、それが大衆に受け入れられているってヤバさを俺は伝えたいんです。あいみょんは、最初に言った売れているガールズバンド分類でいうと圧倒的に「歌詞ヤバイ派」に分類されます。これは確実なんだけど、西野カナみたいに「頑張れ私！」「「「わかる〜〜〜〜ｗｗｗ」」」なら俺もギリギリ分かるんだ。売れてる理由が。でも「貴方を両目をくり抜いて」「「「わかる〜〜〜〜ｗｗｗ」」」がわからないんです。ただそういう時代になってきてしまっているんだなぁとおじさんは感じざるを得ないです。はい、メンヘラ万歳。おわり。
