今更「ハヌマーン」というバンドについて語らせて欲しい
中学生、高校生の時代に好きなバンドのCDを買って、一心不乱に「警察に捕まるかもしれない」とイヤホンでそのバンドの曲を聴きながら自転車を漕いで帰ったあの道、情景。そんな時代も皆様あったんではなかろうか。
僕は音楽=記憶っていう持論がありまして、昔聴いていた曲を聴けばその時の情景を嫌でも思い出してしまう。それが良い思い出でも悪い思い出でも。
僕にとって、ハヌマーンというバンドはそんな存在で、ハヌマーンを聴けば高校大学に向かう道を思い浮かべてしまうのです。
んでこのブログでハヌマーンについて書きたいなって思って、色々ブログやレポとかを見てみたんですが、どうもしっくりこない。だから自分で書いてやるよって感じになりまして、少々長くなるが語らせて欲しい。
まずハヌマーンとはどんな経歴なの?
なんて始まり方なんて無粋過ぎる。そんなのwikiで調べれば出てくることだし、そんなことを伝えたいんじゃない。まず音楽を知りたいなら曲を聴け。そこから始まる。
ギターやってると分かるかもだけども、シングルコイルにショートディレイっていうギターサウンドを「NUMBER GIRL」が取り入れた。それ直結のギターサウンドが高い演奏能力と合わさって素晴らしいサウンドになっている。
特に、僕がハヌマーンを好きになったきっかけとして「文学的な皮肉めいた歌詞」ってところにある。
猿の学生 / ハヌマーン
タイトルが「猿の惑星」をオマージュしていて、世の中の大学生くらいの若者を「猿」と皮肉めいた言い方をしている。いやこれ素晴らしいなと。僕は「この猿共とは違うぞ」というような見下しの裏に、憧れみたいなものも含まれてたんじゃないのかなと感じている。多分ボーカルの山田亮一はスクールカーストで言えば下の方だったんだろう。かく言う俺もそうだった。だから、俺もすすきのではしゃいでいる若者を見るたびに「俺はこいつらとは違う」って思っていた節があったのだけれど、やっぱり心の隅で「夜の若者に対する憧れ」があった。そんなことを風刺した曲なんだと感じている。
こんなようにハヌマーンという、山田亮一という奴は皮肉を混ぜ、かつ文学的に曲を作っている。その他にも色々youtubeに上がっているから是非聴いて欲しい。
残念ながら、ハヌマーンというバンドは解散してしまったのだけど、現在バズマザーズというバンドを結成している。
キャバレー・クラブ・ギミック / バズマザーズ
皮肉めいた歌詞はそのままに、鋭角なサウンドが更に素晴らしいものになっていて、本当にスリーピースか?ってくらい音に迫力がある。
しかし、現在バズマザーズは山田亮一の体調不良により活動休止している。その活動休止って発表されたとツイートされたとき、Twitterやらはもう凄かった。「いつかまた帰ってきておくれよ」「待ってます」みたいなツイートが多くて、山田亮一という人間、バズマザーズというバンドはまだ世の中に必要だと感じざるを得なかった。
僕も待ってる。この体調不良の事実をまた皮肉にしてくれることに。
以上。また何かあれば宜しく。