SAKANAMONは絶対に売れないので聴け
俺ね、これまでそこそこのバンド紹介してきたじゃないですか。ニガミ17才だったり、THE LITTLE BLACKだったり。こいつらって俺が独断と偏見を混ぜ混ぜして、「ぜってー売れるからこいつら!売れる前に聞いておけよ!そしたら古参ぶれっから!」みたいなメッセージを含めて伝えているんです。でもね、SAKANAMONってバンドを今から語るんですけど、皆さん安心してください。絶対売れませんから。Mステにでませんから。バズリズムにも出ませんから。
いやあのね、売れるバンド売れるバンドってこのブログで散々語ってきたんだけど、KANA-BOONは新曲「ハグルマ」で再起できるのか - 煙草の煙が目に染みるで書いた通り、「キラーチューンを出し続けられるか」なんです。米津玄師しかり、クリープハイプしかり、きっちり新曲を素晴らしいクオリティで排出してくるから売れている。これは凄いことなんです。
で、問題のSAKANAMON。
いやね、この曲だけ知ってるって人いると思うんですよ。イントロが天才。Aメロに地続きになるタイプのイントロで且つスリーピースバンドなのにこんなにインパクトのある入りなかなかない。傑作イントロ。ちなみにこの曲、7〜8年前の曲なんですよ。今聴いても古さってのが感じられない。今この曲引っさげてはい!ドン!ってMV出したら人気出るんじゃないのかなって思う。今シンプルなスリーピースバンドみたいな感じのが流行りとしてあるから、中高生がこの曲だけ聴いたら多分刺さる。
カタハマリズム / SAKANAMON
そのあとも色々曲出してんだけど、1番俺が好きなのがこれ。カタハマリズム。すげー単純な言葉で、語彙力死んだ言葉で言うと、「エモい」んです。分かりますかね?この感覚。そんな感じで進化して行ったんです。SAKANAMONってバンドは。
歌詞にも注目してみると、
焦燥感掻き鳴らすだけ 異なフレーズ響けこの儘
散漫なる言葉 覚醒しては挙動り もどり
事実無根纏って命削る
って歌詞カードがなければ何を言っているのかよくわからくなるけども、韻を踏んでいて耳当たりが良いんです。そして何というかロックバンドの教科書とも言える音楽ライン。
ライブもね、最高なんですよ。一回見に行ったことあるんですけど、原曲に近い演奏・歌唱精度で成り立っていて、すごくアツイ。
いやぁ、素晴らしいバンドだわ、SAKANAMON。って終われればいいんですけどね、さっきも言ったでしょ?絶対に売れないバンドって。その原因をね、おじさん調べたんですよ。
DAPPI / SAKANAMON
最近やべー迷走してます。
「ぼく男性器ついてないです」みたいな顔してる癖してTENGAとコラボしてる。
簡単にいうと根が不真面目というかアホなんです。このバンド。最初のころのシンプルスリーピースバンドで完成度高い音楽できるくせして、結構狂った奴らなんです。キラーチューンを維持して売れて武道館めざそうぜ!みたいな気が一切ない。だから他のバンドと比較されるんだよ。全国ホールツアーを行い日本武道館でも2018年に公演するsumikaとか。正統派でやってこうぜみたいなもんがない。
鬼 / SAKANAMON
そして3ヶ月間連続配信シングル第二弾さて発表された「鬼」。いやね、ここまできたら分かるでしょ。俺の言いたいこと。こいつら売れようとする努力が見えない。いや、努力というかね、好き勝手やりすぎ。和のテイストにリズムセクションが絡み合う感じを新しく取り入れてって感じは分かる。でもな、この曲の記事書くライターさん大変だと思うぞ。「鬼をテーマに独自の解釈とユーモアを取り入れて……」って結果が鬼とワニとカニ。逆に好きだよもう。音楽なんて本来、生活に必須なものでもなんでもないんだからこのぐらいふざけてていいと俺は思っちゃう。うん。
多分ね、SAKANAMONってバンド、自分がやりたいことを民衆が求めていること一切無視してやってるんですよ。だから売れないっていうんです。自分たちも十周年記念の時にドキュメンタリー映画作成して、「SAKANAMON THE MOVIE ~ サカナモンは、なぜ売れないのか ~」って自分たちも言っちゃってるし。だから売れねえんだよって言葉は飲み込んでください。
多分好き嫌い分かれそうなバンドだと思いますよSAKANAMON。でも俺は好きです。絶対売れませんけど少しくらい聴いてやってください。よろしくお願いします。