煙草の煙が目に染みる

感情の垂れ流しが、目に、心に染みるように。

女王蜂の音楽ジャンルが分からない

 

デスコ / 女王蜂

 

ここ最近で1番勢いのあるバンドだと思いませんか。女王蜂というバンド。最初に火がついた時がモテキの主題歌のデスコ。そっから何だこいつらみたいになって、あれやこれやとバンド結成10周年たち、今勢いに乗っているバンドになってしまった。

いや僕ね、最初見た目でちょっと敬遠したんです。デスコのPVで。あのヴィジュアル系の奴らがジュリ扇振り回してわちゃわちゃやってる姿。それが何かね、強烈な見た目やキャラを売りにしたバンドっていうのは、ちょっと胡散臭い気がして警戒しちゃうんです。ほら、イケメンとか美人ってなんか中身がスッカスカなイメージじゃないですか。ヴィジュアルに助けられ過ぎて人間的な魅力は磨かれることなく成長してそうなイメージ。バラエティ番組に出てくる俳優のイケメン美女が面白くないのと同じ。

でもね、聴いたらボーカルのアヴちゃんの両性的な声でビビりましてね。いや最初のイケメンが〜〜〜とか考えてた自分を殴りたい。んでもね、あんまり聴かなかった訳なんです。それなんでかって言ったら、「最初のアルバム、デスコ以外が響かなかった」からなんです。今思えばそれが女王蜂なんだろうけども、アゲる曲はアゲる、下げる曲は葬式のように下げる。その下げる曲が響かなかった。ただそれだけなんです。

で、今ですよ。さっきも言ったけどもあれやこれやと勢いのあるバンドになってしまった。だから皆から「アルバムのQってやつが名盤だから!」と猛プッシュするもんだから、聴いてみた。やっぱりQってアルバムね、下げる曲はめちゃくちゃ下げてるんです。でもね、それが凄く響くように感じた。これが女王蜂の策略なんだと感じられた。でもね、いつの間にこんなカッコいい曲作るようになったんだって思ったんよ。それが今回のアニメどろろのタイアップ曲である「火炎」。

 

火炎 / 女王蜂

 

カッコいいの一言で片付けられないような、個性的で魅力的な曲なんだけども、これまでの女王蜂と違う印象を受けてしまってね。目新しさというか、魅力というか。

その魅力って?って言われたら、「ジャンルが意味不明」なところ。いやね、ロックはロックなんです。れっきとしたロックなんです。でもね、この火炎って曲、色んな要素入れすぎなんです。Moko'sキッチンでもそんな要素入れすぎないぞ。

 

曲の始まりと共にリバーブのかかったボーカル。複雑なリズムパターン。よくEDMとかだと重低音でリズムは四つ打ちみたいな感じなんだけども、最近のEDMとかって幻想的なシンセサイザーの音やキラキラとした特徴的なサウンドが出てきているんです。これをググったら「Future Bass」って言うらしい。へー。いやでもね、Futureっていう位だから、リズムもサウンドも近未来的。例えばPefumeなんかも取り入れているらしいっすよ。それを女王蜂の「火炎」では取り入れている。確かにリズムパターンは複雑だし、幻想的な雰囲気のコーラスも耳に残る。

 

じゃあ近未来的な音楽なんだねって終わろうとしたけども、普通に何も考えずに聴くと日本的なメロディーじゃねえかよこの野郎ってなる。この日本的なメロディーは「ヨナ抜き音階」であることが多い。「ヨナ抜き音階」とはドレミファソラシドから「ファ」と「シ」を抜いた5つの音を使う音階のことなんだけども、この5つの音を使ってメロディを作ると、歌謡曲や演歌のような所謂日本的なメロディーになる。

「火炎」はその日本的なメロディーを作り上げていて、そのためFuture Bassを取り入れていたとしても邦楽の特徴的なメロディが目立ち、日本的な音楽に感じる。

 

で、本題です。この「火炎」の音楽ジャンルはなんなんですかってこと。ロックはロックなんです。でもダンスミュージック的な要素を取り入れていて、途中にはラップのパートもあり、それも楽曲の中でも多くの部分を割いている。もうなにがなんだか分からない。分かったら誰か教えてくれ。頼む。そのくらい、ロックはロックなんだけども、同じような濃さで色んなジャンルを混ぜているから、訳がわからなくなる。それが女王蜂の音楽。はー、やってらんねえよ。ブログ書く方になってみろ。

 

とまぁ、音楽性について書いた訳だけども、すげー簡単に言えば「カッコいい」のだ。女王蜂の音楽は。ジャンルなんかはもう知らないが。そんな女王蜂、今度はどんな進化を遂げてくれるのか、楽しみでしょうがない。

 

火炎

火炎